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アジア最後のフロンティア訪問記 - MYANMAR -

No.458/2016.02
宇部興産機械(株)会長/ 岡田 徳久
画:クロイワ カズ

昨年8月、ミャンマーを訪問しました。「アジア最後のフロンティア」として経済界の熱い注目を集めている国の実情をこの目で確かめるのが目的でした。

現地で先ず驚いたのは、誰もがスマホを手にしていること。日本で見かけるガラケーなどは時代遅れ。よく言われるように人件費は安いです。最低賃金は日給が3,600チャット(約350円)。中国の5分の1ですが、日本の現地法人が採用するマネジャー級の新卒の月給は500ドル近くします。住居費も高く、少し高級なマンションになると、単身者用のものでも家賃は東京並み。土地の値段もヤンゴンでは高い上に毎年値上がりします。上下の格差が大きいです。

ミャンマーに進出する日系企業は、現在250社。その多くが入居するティラワ工業団地を視察しました。あちこちで建設機械が唸りを上げ、まさに産業発展の息吹を感じます。港では日本の中古車が次々に荷揚げされていました。現在、輸入中古車は月に12,000台というハイペース。90%が日本車です。修理のための部品生産は大きなビジネスに成長しそうです。日本の2倍近い面積、5,000万の人口など、魅力は尽きません。各工場にはハイテク機器なども設備されていて、工業化は想像以上です。

帰りの空港で喉が渇いたのでカフェに入りました。ウェーターは高校生くらいの少年。注文を取るのに登場したのは最新のタブレット端末!私はコーヒーを同行のT君はセブンアップを注文しました。少年は慣れた手つきで端末に打ち込みます。待つこと5分、出てきたのは、何故かコーラとミルクティー?ラペイエというそうです。試しに飲んでみると、これが実に旨い。ミャンマー風のオモテナシでしょうか。