宇部興産株式会社（社長：常見和正）と住友精化株式会社（社長：廣岡良彦）は、リチウム電池用電解液の生産に関して広範囲にわたる協力体制を築くことで合意した。
宇部興産の電解液は機能性電解液として携帯電話用の角型電池では圧倒的なシェアーを持っており、今後の更に大きな需要の伸びに対処するため、現有の堺のI期設備に加えて、住友精化の設備を活用することにより、生産量を約5割増加させる。
宇部興産の機能性電解液の企画・設計・マーケッティング力と、住友精化の高純度化技術を持ち寄り、それぞれのノウハウを活かして共同生産体制を整える。販売は宇部興産が行う。
住友精化の優れた高純度化技術は半導体用化学品にて培われたもので、宇部興産の機能性電解液の性能を維持するのに適しており、ユーザーからの信頼を得ている。
リチウムイオン電池の需要は依然旺盛で、次世代携帯電話出現にあわせ、市場からはより高機能な電解液供給を求められている。現時点だけ見ればIT不況の影響で一時的に需要が落ち込んでいるが、来年度には再び需要が回復すると予測されており、機能性電解液のトップメーカーとして今後の安定供給に向けて先手を打っておく狙いがある。
