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宇部興産コンサルタント(株)、石炭灰造粒砂を使った地盤補強工事工法を確立

2002年11月19日

山口県宇部市を中心として地盤補強工事を手掛ける宇部興産コンサルタント株式会社(社長:堀尾知武)は、親会社である宇部興産株式会社が製造する石炭灰造粒砂「ゼットサンド」を使った新規地盤補強工事工法を開発した。このほど実用規模での試験施工を実施し、従来法に比べて流動性・経済性に優れ、環境省の定める土壌環境基準にも適合することを確認した。

この新工法に使用するモルタルは、天然の砂を利用する従来工法のものと比較しても、実用的に十分な強度を確保できる。また、石炭灰を原料とした造粒砂を利用するため、資源枯渇に対応しており、地盤補強工事のコストダウンが図れる。

当社では、建設工事全般が低迷する中、安価な建設資材とその利用方法の探索を行っていた。一方、宇部興産では石炭灰の有効利用の一環として、石炭灰造粒砂の実証製造設備を完成させ、用途開発を行っていた。両社は協力して、地下空洞充填の地盤補強工事用グラウト材に「ゼットサンド」を使用するための基礎研究を行っていたが、8月初めに実施した試験施工により、良好な施工性と地盤強度・環境安全が確認できたため、実用化に目処がついたものである。

今後は、更に施工実績とデータを積み上げると共に、従来よりも安価な工法として官公庁を中心に積極的にPRを行い、市場開拓を進めていく方針である。

参考

石炭灰造粒砂「ゼットサンド」
宇部興産(株)が、(財)クリーンジャパンセンターの廃棄物再資源化実証実験事業を受託したもので、平成14年7月から最大能力5万トン/年の石炭灰処理が可能な実証設備を稼動させ、造粒砂製造及び用途開発の実証試験を行っている。
この造粒砂「ゼットサンド」は、土壌環境基準に適合する安価な再生材料として天然の砂・土の代替を目指し、盛土材・埋め戻し材・裏込め材・道路材等を主体に用途開発を行っているが、一部低強度コンクリートやモルタルの骨材としての評価も進めていた。

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