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「MEKO(メチルエチルケトオキシム)」新設備 本格稼動へ

2004年4月26日

宇部興産株式会社(社長:常見和正)は、宇部ケミカル工場内にて、MEKO(メチルエチルケトオキシム)の新設備(年産5,000t)建設に取り組んでいたが、昨年11月に完成し、大手塗料メーカーなどユーザーの品質承認を経て、このたび本格稼動の体勢に入った。

MEKOは1979年より製造を開始し、現在は宇部興産(株)のコア事業の一角を担うファインケミカル製品群の1つと位置付けられている。
塗料の皮張り防止剤用途として知られているが、最近では自動車のカチオン電着塗料や、ポリウレタンプレポリマーのイソシアネートブロッキング剤、またシリコーンシーラント硬化剤原料としての需要が増加している。
宇部興産(株)は今回の新設備により、最近の国内での好調な自動車生産と、国内自動車メーカーの中国やアジア各国への進出による需要増に対応していく。

MEKOの生産は、これまで宇部興産(株)堺工場で年産3,000t体勢をとっていたが、設備の制約により増産が難しいため、今回の宇部ケミカル工場内での設備新設に踏み切った。
新設備の特徴は、ドラム充填だけでなく、ISOコンテナの充填・出荷が可能な設備を併設し、生産と物流両面で効率化が図れることであり、また、需要の更なる伸長によっては手直しによる増産も可能である。なお、宇部ケミカル工場での集中生産によるメリットを高めるため、この完成を機に、堺工場の設備は休止する。

宇部興産(株)のファインケミカル製品は、塗料・インキ業界向けのものが多く、今回の新設備は、同業界に対し、特に日本やアジア地域における宇部興産(株)のプレゼンスをより強くするものである。
また、宇部興産(株)はナイロンの原料であるカプロラクタムの原料工程及び製造工程から派生した製品群を「ラクタムチェーン」と称し、製品それぞれの強化と高付加価値化により、カプロラクタム関連製品全体の競争力を高める戦略を取っている。MEKOもカプロラクタム原料の1つであるアミン液を原料としており、今回の新設備も「ラクタムチェーン強化」という戦略にも則った施策の1つである。

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