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2011年社長年頭挨拶要旨

2011年1月4日

明けましておめでとうございます。

昨年は、主要市場・求められる製品・競合などにおいて大きな転換点であった感があります。事業環境については、前半は旺盛な中国需要に牽引され、また国内も政府の経済対策の効果もあり、徐々に回復してきましたが、後半からは踊り場に入り、景況回復の八合目で先行き不透明な状況になっています。

UBEグループでは昨年から中期経営計画「ステージアップ2012-新たなる挑戦-」をスタートし、上期業績は予想を上回る結果となりましたが、現状、国内・欧米市場の低迷を中国など新興国の経済成長がカバーし、その新興国の需要を取り込めた事業は好調で、新興国市場の求める製品への転換を要する事業は苦戦を強いられているといえます。
今後は、現在進行中の市場や競合環境の変化に迅速に対応しなければ中計目標の達成は厳しいとの認識のもと、他社との提携などを含め、将来の事業戦略を見据え柔軟に取り組む一方で、苦戦中の事業は究極の収益改善に前向きに取り組んでいく必要があります。
UBEグループの収益基盤は着実に強化されてきています。グループ一丸となって中核基盤事業の収益力を更に強固にし、成長戦略事業・育成事業はスピード感を持って伸長させていけば、中計目標の達成は可能と確信しています。

2011年については、先進国の足踏みはしばらく続くでしょうが、新興国の高成長は継続すると思われます。一方、国内では政府の「新成長戦略」によると、新興国需要の取り込みや成長戦略分野の強化などが謳われていますが、課税範囲拡大や環境税などアンチビジネスと評される政策も進められようとしています。
近年の新興国企業の積極投資・急成長と日本の閉塞感を比べると悲観的になるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。日本の技術・産業の裾野の広さ・層の厚さは大きな強みであり、特に化学産業における機能素材の創出力は優位性を有していますので、その強みに自信を持ち、且つ技術を客観的に評価しながら事業を進めていくことが肝要です。

新年にあたり、皆さんにいくつかお願いしたいことがあります。

  1. スピード。2011年はいくつかの事業の将来展開の方向性を決める大事な年になります。
    事業環境変化のスピードに遅れないよう、意思統一を迅速に図りながら、計画を着実に実行していただきたい。
  2. 管理間接業務の効率化。現有の人材でアウトプットを高めるには、業務の目的に則って仕事の仕組み・内容を見直し、より生産性の高い、創造的業務の比率を高めていくことが必要です。
  3. 質の高い企業風土の醸成。オープンで活力がある、挨拶・礼儀に始まり、社外からも更に好感が持たれる、一級のグループ風土醸成に努めていただきたい。

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