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AN1367

Nano IR/TA:AFM-IR Spectroscopy

1.特徴

図1:装置の概観 (Anasys Instruments社HPより)

図1:装置の概観

  1. 従来の分光学的な限界を超えた数百nmオーダーの空間分解能でIR吸収の分析をすることができます。
  2. IRスペクトル・IR吸収イメージ像・AFM像・表面硬さ像・局所熱分析が可能な高分解能多機能測定装置です。

2. 原理

図2:測定の原理 (Anasys Instruments社HPより)

図2:測定の原理

AFMのカンチレバーで表面の凹凸を検出します。同時に、IRを照射し吸収があると試料が膨張し、カンチレバーの振動を誘起します。その振動の振幅から、IR吸収を検出します。さらに、その振動の振動数変動から、表面硬さを検出することが可能です。

また、加熱機構を有するカンチレバーを用いると、試料の目的箇所のみを加熱することができます。加熱に伴い試料が軟化すると、カンチレバーが試料内部へ侵入します。このカンチレバーの変位を検出することにより、試料の微小領域の軟化点を評価することが可能です。

3. 性能・仕様

(1)AFM機能
測定モード コンタクトモード、タッピングモード
測定範囲 80μm × 80μm(最大)
(2)IR分析機能
取得データ 1点及び多点ローカル測定、固定波数によるIR吸収イメージ測定、
カンチレバーの周波数測定による硬さ特性マッピング
測定波数範囲 900〜2,000 cm-1、2,235〜3,600cm-1
(3)熱分析機能
取得データ 1点及び多点ローカル測定、多点測定による転移温度マッピング

4. 試料の形状

薄膜状(厚さ 200〜500nm)、もしくは薄膜化可能なもの

5. 分析依頼時の留意点

表面の凹凸が大きく(表面粗さ 100nm以上)、測定用プリズムへの密着が悪い場合は、明瞭なピークが得られ難い場合があります。

6.データ例

  1. ポリエチレン中ナイロン繊維の表面凹凸像・IR吸収像・表面硬さ像
    ナイロン繊維PAがポリエチレンPE中に包埋された試料の切片を作製し、nanoIRにより分析しました。得られた、表面凹凸像を図3に、1,460cm-1におけるIR吸収像を図4に、表面硬さ像を図5に示します。
    図3:表面凹凸像 図4:IR吸収像 図5:表面硬さ像
    図3:表面凹凸像 図4:IR吸収像 図5:表面硬さ像
  2. ポリエチレン中ナイロン繊維の軟化点
    1.と同様の試料で局所熱分析を行いました。その結果を図7に示します。
    図6:PA/PEのAFM像
    図6:PA/PEのAFM像
    図7:nanoTAの測定結果
    図7:nanoTAの測定結果

7.適用例

  • 多層フィルムの各層分析
  • ブレンドポリマーの分布と各部の分析
  • 複合材料評価

※ このページの内容の一部は、Anasys Instruments社HP(http://www.anasysinstruments.com/)から引用しています。(2014年1月時点)

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