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C1702

高温ゲル浸透クロマトグラフ(高温GPC)

1. メーカー・型式

Agilent社製    Agilent PL-GPC220

2. 原理・特徴

示差屈折計(RI)および粘度計(VISCO)の検出器を備えた本装置では、それぞれの検出器より高分子の平均分子量および表に示す項目の測定が可能です。

表:各検出器による測定項目および測定可能範囲
検出器 平均分子量 分岐度
RI 相対分子量
(標品換算分子量)
-
VISCO 絶対分子量 分岐度g'
分岐数Bn
分岐頻度λ

【RI】分子量既知で単分散な標準試料[例:標準ポリスチレン(PS)]の測定を行い、溶出時間と分子量の関係から検量線を作成し、PS換算の試料の相対分子量を求めます。最も一般的な測定です。

【VISCO】標準PSの測定を行い、粘度計の出力より固有粘度[η]を求めます。log[η][分子量]と溶出時間の関係は高分子の種類によりません。この理論に基づいて標準PSの[η]を用いて作成したユニバーサル検量線より絶対分子量を算出します。分子量のみならず分岐度評価も可能です。

3. 主な性能、仕様、付属品

測定温度 145 ℃
測定分子量範囲 2,000 〜 6,500,000
使用カラム Agilent PLgel Olexis ×2 (+ Agilent PLgel Guard )
使用溶媒 オルト-ジクロロベンゼン (ODCB)
検出器 キャピラリーVISCO、RI

図1:装置の概観

4. 試料の種類、形状、必要量

溶離液に可溶な高分子[固体、液体問わず(30mg程度以上)]

例:ポリオレフィン[ポリエチレン(LDPE、HDPE、LLDPE)、ポリプロピレン等]

  EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)等

5. 測定データの例

図2:標準ポリエチレン(NIST1475;HDPE)のクロマトグラム

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