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F005

プラスチックの物性測定(3)流動特性
−プラスチックの溶融物性−

熱可塑性プラスチック材料の成形加工性の評価には、流動特性やせん断速度〜溶融粘度・せん断応力などがあります。
この内、流動特性は簡単に得られる加工性のインデックスとして最も良く用いられるものといえます。

流動特性は樹脂の種類ごとに定められた試験条件(温度、荷重)で、規定されたオリフィスを通して一定時間に流出する樹脂の量を測定するものです。

この試験は我が国では従来からASTM D 1238や旧JISのK 7210-1995によって測定されておりましたが、近年試験規格の国際的な統合化の流れに従ってISO規格に倣って改訂された`国際整合化JIS規格(通称新JIS規格)が定められております。

新しい規格(ISO 1133、JIS K 7210-1999)では、測定法として従来の一定時間ごとの流出質量(g/10分)の他に一定時間ごとの流出容量(cm3/10分)の2方法が定められております。従来は流動性のことを単にメルトインデックスあるいはメルトフローレイトと呼んでいましたが、新規格では二つの方法があるのでそれを区別するために前者をメルトマスフローレイト(MFR g/10分)後者をメルトボリュームフローレイト(MVR cm3/10分)と呼ぶようになりました。

MFRは従来の試験機でそのまま測定可能ですがMVRは対応した試験機が必要となります。

定義式

MFR=(600×m)/t
   ここで m カット片の質量(g)
    t 試料の切取り時間(秒)
MVR=(472×L)/t
   ここで L 所定のピストン移動距離(cm)…通常2.5cm
    t 所定のピストン移動距離に要する時間(秒)

標準試験条件例

ポリエチレン 190℃ 2.16kg
ポリプロピレン 230℃ 2.16kg
ポリスチレン 200℃ 5.00kg
ABS 220℃ 10.00kg
POM 190℃ 2.16kg
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