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I271

技能試験 「水中の陰イオン分析」

1. はじめに

分析結果の信頼性を確保するためには、トレーサビリティを確保し、不確かさを適切に評価するバリデーションが必要となります。当分析センターは、定期的に技能試験に参加し、技術レベルの向上に努めています。

ここでは、日本環境測定分析協会主催の技能試験「水中の陰イオン分析(日環62-12WA)」の試験結果について紹介します。

2. 技能試験の概要

主催 一般社団法人 日本環境測定分析協会
試験の名称 水中の陰イオン分析(日環62-12WA)
分析試料
分析元素 F-、Cl-、NO3-、SO42-

3. 試験結果

表1:技能試験「水中の陰イオン分析」の結果*1
  F- Cl- NO3- SO42-
試料1 試料2 試料1 試料2 試料1 試料2 試料1 試料2
平均値(mg/L)*2 0.983 0.788 79.7 69.7 15.8 18.8 4.93 3.94
当社報告値(mg/L) 0.968 0.821 80.1 70.4 15.7 18.8 4.87 4.04
Zスコア -0.35 0.87 0.22 0.43 -0.35 -0.02 -0.34 0.72
  • *1 平均値、当社報告値は、3桁で表示(4桁目を四捨五入)
  • *2 ロバスト平均値(全報告値の50%-150%の範囲外にある値を除外したデータから算出)

4. Zスコア

Zスコアの評価基準

正規分布を用いる統計学的検定法で、報告値と中央値が統計学的にみて有意に異なるかを検定する方法です。下記の式(1)から算出されます。

Zスコア=(報告値-中央値)/NIQR*3・・・(1)

  • *3 NIQR:IQR(上四分位数と下四分位数の差)×0.7413

5. まとめ

全元素について、Zスコアの評価基準で「|Z|≦2 満足」の結果を得ることが出来ました。当分析センターの分析結果は、信頼性が確保されていると言えます。今後も引き続き信頼性の高い精確なデータを提供するために、技術レベルの向上に努めていきます。

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