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O0502

液体クロマトグラフ飛行時間型質量分析計(LC-TOF/MS)

1. メーカー・型式

日本電子製     JMS-T100LC型

2. 原理・概略図

イオン源で生成したイオンは分析部のイオン溜めへ導かれます。ここでプッシャープレートとよばれる電極にパルス電圧が印加され、イオンは垂直な向きに加速されます。これにより一定の加速度を受けながらフライトチューブ内を飛行します。この時イオンは同じ運動エネルギーを獲得するのでそれぞれの質量数に応じた速度で飛行することになります。イオンは同じ飛行距離を質量数固有の飛行時間で検出器に到達しますのでこの時間を観測することにより質量分離スペクトルを得ることができます。

写真:LC-TOF/MS装置の外観 図:LC-TOF/MS装置の概略図
写真:LC-TOF/MS装置の外観 図:LC-TOF/MS装置の概略図

3. 性能・仕様

イオン化法 ESI、APCI
加速電圧 7KV
分析計 リフレクトロン(飛行距離:約2.0m)
検出器 2段 MCP
分解能 6,000
質量範囲 〜10,000

4. 測定資料

対象試料 溶液試料、有機溶媒または水に溶解する固体・液体試料
試料量
  • 溶液試料の場合は1%溶液で500μl以上
  • 固体・液体試料は100μg以上

5. 分析上の留意点

  • LC溶離液に非揮発性の無機塩(Na、K、リン酸等)は使用できません。
  • 溶離液が水のみの場合測定は可能ですがイオン化されません。

6. 応用分野

  • 農薬、医薬品等の分子量決定・構造解析
  • 有機合成反応液の組成分析
  • 農薬、医薬品等の不純物の分子量決定・構造解析

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