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O0902

核磁気共鳴装置(溶液NMR)

1. メーカー・型式

日本電子製     JNM-ECA400型     FT-NMR装置

2. 概要

写真:溶液NMR装置の外観

有機化合物の主要構成元素である水素や炭素等の原子核は小さい磁石の性質を持っています。このような磁石は「こま」のように自転していますが、静磁場下に置かれるとこまの首振り運動と似た現象(歳差運動)がおこります。このこまの回転運動の周期は決まっており、その周期と同じ電磁波を外部から加えると共鳴がおきます。この共鳴現象を核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance、略してNMR)と呼んでいます。
NMRでは得られたスペクトルを解析することで、有機化合物全般の分子構造・組成分析、糖類の立体配座決定や空気酸化を受けやすい有機金属化合物の分析等が可能です。また、非破壊分析であり、測定に供した試料を回収することも出来ます。

3. 性能・仕様

基準磁場:9.39T(1H/400MHz)
プローブ 40TH5AT/FG2D
試料管外径 5mm
観測核 105Ag〜31P、19F、1H
温度可変範囲 -100℃〜150℃
プローブ 40TH10A/AT
試料管外径 10mm
観測核 15N、17O〜31P
温度可変範囲 -100℃〜180℃
プローブ 40CFH
試料管外径 5mm
観測核および照射核 13C、19F、1H(相互のデカップルが可能)
温度可変範囲 -100℃〜150℃

4. 測定法

1D-NMR シングルパルス、デカップル、差NOE、軽水消去、DEPT等
2D-NMR COSY、HMQC、HMBC、NOESY、TOCSY等
その他 緩和時間測定、DOSY(Diffusion Ordered SpectroscopY)測定、多次元NMR等

5. 分析依頼試料について

  • 望ましい試料は、安価な重水素化溶媒に均一に溶解する試料です。
  • 導電性、強磁性(Fe/Cu等)を有する試料の場合、通常の測定条件ではピークが観測されないこともあります。
  • 必要な試料の目安は、1H、19F、31P、7Li、27Al等では数mg、13C、29Si、2H、15N等では数十mg程度です。

6. 応用分野・分析例

  • 農薬、医薬品等の有機化合物の構造解析
  • ポリマーの組成分析(立体規則性や末端基等)
  • Li電池関連の組成分析
  • 界面活性剤やフッ素系界面活性剤の組成分析
  • 混合物試料においては各成分の拡散係数が異なる場合、各々成分に分離できます

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