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O389

GC/MSによるポリオレフィン中の添加剤の分析

ポリオレフィン系のポリマーは特殊なグレードを除き殆どの用途に於いて、熱、光に対する安定剤が添加されています。これらの安定剤は単独で使用されることは非常に稀であり、数種類が百〜数千ppm程度用いられています。また、その用途により帯電防止剤、滑剤、核剤などの添加剤も添加されています。

ここでは、PP中に添加されているこれら各種添加剤をGC/MSにより分析した例を示します。ここで検出されている添加剤の種類は、酸化防止剤、HALS、紫外線吸収剤(UV剤)、滑剤などです。なお、〔8〕で確認されたIrganox1076は非常に微量であると考えられることから、添加剤として添加れたものではなく、製造工程などからのコンタミ成分であると推察されます。

GC/MSの同定結果

〔1〕パルミチン酸(滑剤)      〔6〕Tinuvin770(HALS)
〔2〕ステアリン酸(滑剤)   〔7〕Irgafos168(酸化防止剤)
〔3〕Tinuvin326(UV剤)   〔8〕Irganox1076(酸化防止剤)
〔4〕エルカ酸アミド(滑剤)   〔9〕Irganox3114由来
〔5〕Tinuvin120(UV剤)   〔10〕Irganox3114(酸化防止剤)
図:PP中に添加されている添加剤のGCMS分析結果

図:PP中に添加されている添加剤のGCMS分析結果

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