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P205

ポリオレフィンのGPC-粘度法による絶対分子量の測定
−分子サイズ測定・分岐度測定(粘度法)−

1. 装置

Waters製 アライアンスGPC/V2000

2. 原理

図1:アライアンスGPCV2000の外観
  1. GPCの検出器として示差屈折計(RI)とキャピラリー粘度計を使用する。
  2. RIの出力より濃度(C)を求め、粘度計の出力より〔η〕×Cを求め、〔η〕を算出する。
  3. 標準ポリスチレンのユニバーサル較正曲線より分子量を求める。
  4. 直鎖高分子の固有粘度を実測することにより分岐の評価ができる。

3. 特徴

新しいデザインの示差屈折計とトリプルキピラリー粘度計を用いることにより従来の150CVに比べ高感度であり、リップノイズのない安定したベースラインが得られ信頼性が高いデータとなります。
得られたデータはMillennium32GPCV解析ソフトにより正確な解析ができ、様々な形式による出力とデータ加工が可能となりました。

4. 性能

温度範囲 室温+5℃〜180℃
検出器 示差屈折計 ノイズ <3×10-8RIU
ドリフト <3×10-7RIU/時
光源 発光ダイオード(LED)
3キャピラリー粘度計 感度 <3×10-5相対粘度(RVU)

5. 分析例

  • ポリエチレン、ポリプロピレンの分子量及び固有粘度測定
  • EPDMの分子量分布及び固有粘度測定
  • ポリエチレンの分岐度(g')及び分岐度分布測定
表1:GPC結果
  Mw Mn MP Mz Mz+1 分散度 K α 固有粘度 g'
1 84136 19965 88656 499972 4181709 4.214264 0.001607260 0.58862 1.024311 0.930362

図2:ユニバーサル較正曲線

図2:ユニバーサル較正曲線

図3:溶出曲線

図3:溶出曲線

図4:微分・積分分子量分布曲線

図4:微分・積分分子量分布曲線

図5:粘度曲線

図5:粘度曲線

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