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P256

GPCにおける濃度依存性(II)
−GPCにおける試料濃度依存性−

(THF)

GPCにおける濃度依存性について、本資料では溶離液にTHFを用い、ポリカーボネート樹脂を測定した際の濃度依存性について紹介します。

測定条件

カラム Shodex KF-800D+KF-805L×2本
溶離液 THF
流速 1.0ml/min
検出器 示差屈折計(RI)
温度 40℃

試料濃度を0.05%から2.0%まで変化させて測定しました。ポリスチレン換算分子量分布測定結果を表に、クロマトグラムの重ね書きと分子量分布の重ね書きを図1と図2に示します。

表1と図1、2より試料濃度が2.0%まであがってもクロマトグラムの乱れはありませんが、試料濃度が高くなるほど溶出時間が遅れ、分子量が低く算出されているのが分かります。濃度0.10%以下では概ね同等の分子量を示し、濃度の影響がほとんど無くなっているため、試料濃度は0.1%以下が好ましいといえます。

GPC測定では試料濃度0.10%以下を目安にしています。したがって、感度が低く濃度を上げる場合は複数の濃度条件を検討し濃度依存性を確認する必要があります。また、分子量の大きい樹脂の場合は0.10%以下でも濃度依存性の可能性があるため注意が必要です。

測定結果

表1:PS換算分子量分布測定結果
試料名 濃度 Mn Mw Mz Mw/Mn Mz/Mw ピークトップ(min)
ポリカーボネート樹脂 0.05% 17,600 48,600 74,300 2.8 1.5 17.704
0.10% 17,600 49,200 75,600 2.8 1.5 17.700
0.20% 17,600 47,700 73,400 2.7 1.5 17.738
0.50% 16,800 43,700 68,300 2.6 1.6 17.938
1.00% 15,600 39,500 64,600 2.5 1.6 18.104
2.00% 13,000 34,000 58,000 2.6 1.7 18.413

図1:ポリカーボネートのクロマトグラムの重ね書き

図1:ポリカーボネートのクロマトグラムの重ね書き

図2:ポリカーボネートの分子量分布の重ね書き

図2:ポリカーボネートの分子量分布の重ね書き

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