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P265

ポリエステルの13C-NMRによる構造決定

ポリマーのより詳細な構造の決定には、13C-NMRが有効です。1H核のNMRのケミカルシフトが10ppmの範囲であるのに対し、13Cの場合には200ppmの範囲に及ぶため、わずかに環境の異なるCもピークが重ならずに現出することが多く、詳細な構造決定が可能です。

下図に、重クロロホルム溶液で室温下測定したポリエステルの13C-NMRスペクトルとその帰属を示します。ジオール成分はビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物で、ジカルボン酸としては、テレフタル酸が主成分で、わずかにオルトフタル酸も含まれることが分かります。

図:ポリエステルの13C-NMRスペクトル

図:ポリエステルの13C-NMRスペクトル

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