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プラスチック成型品中の難燃剤の分析

難燃剤を使用することで可燃性プラスチックの着火性・燃焼性を大幅に低下させ火災の発生を防いでいます。表に難燃剤の種類を示しました。

ノンハロゲン系難燃材料による難燃化技術より
分 類 主な化合物名 備 考
ハロゲン系 塩素系 塩素化パラフィン、デグロランプラス、無水ヘット酸、クロルエンド酸 気相燃焼
反応の抑制
臭素系 ヘキサブロモシクロドデカン、ジブロモネオペンチルグルコール
デカブロモフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA
トリブロモフェノール、ジブロモフェノール、臭化アンモニウム
有機リン トリフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(トリクレギルホスフェート)
トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート
表層の不燃化
無機リン ポリリン酸アンモニウム、赤リン 断熱層の形成
水酸化物 水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム 材料自体の
燃焼性の特性
シリコーン ジメチルシロキサン 高分子の架橋
モリブデン化合物 三酸化モリブデン
窒素系 メラミンシアヌレート、メラミンフォスフェート、メラミン樹脂 発泡
アンチモン化合物 酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム ハロゲン系
難燃剤の助剤
ホウ酸塩 ホウ酸亜鉛

難燃剤の分析法

難燃剤は10〜25%程度配合されているので、試料そのままでIRやXRF、XRDで分析すればどの様なタイプの難燃剤か推定することができます。以下に示した一般的なフローで分析を行うことで難燃剤の詳細が明らかになります。

難燃剤の分析法
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