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P301

ポリマー水溶液の粘弾性測定

ポリマー水溶液を室温より高い温度、開放系で粘弾性測定すると水が蒸発し濃度変化を起こすなどの原因で正確な測定値が得られません。しかし、装置専用の溶剤トラップカバーを使用すると揮発成分の蒸発を防ぎ測定することができます。溶剤揮発防止機構を図1に示します。
測定例としてポリマー水溶液の測定温度50℃での開放系と溶剤トラップカバーを使用した時のせん断速度依存性測定(往復測定)の結果を図2、3に示します。
開放系では帰りの粘度が上昇していますが、溶剤トラップカバーを使用した場合、行き、帰りの粘度はほぼ重なった結果となります。これは水の蒸発を防ぎ測定できたことを示しています。水以外の溶剤系試料についても本法は応用が可能です。

図1:溶剤揮発防止機構

図1:溶剤揮発防止機構

図2:ポリマー水溶液のせん断速度依存性(往復測定)の粘度変化(開放系)

図2:ポリマー水溶液のせん断速度依存性(往復測定)の粘度変化(開放系)

図3:ポリマー水溶液のせん断速度依存性(往復測定)の粘度変化(溶剤トラップカバー使用)

図3:ポリマー水溶液のせん断速度依存性(往復測定)の粘度変化(溶剤トラップカバー使用)

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