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S326

走査モード法によるSIMSデプスプロファイル測定

カメカ製の2次イオン質量分析計(IMS-6F)には2次イオンの検出原理の違いにより、走査モード(scanning mode)と投影モード(direct-imaging mode)の二つがあります。通常、デプスプロファイル測定では感度が高く、またスパッタレートが大きい投影モードを用いますが、反対に欠点と致しましては、最小検出エリアが最低でも30〜40μm必要なこと、微小領域の測定では感度不足となるなどがあげられます。ここでは、もう一つの測定モードである走査モードでのデプスプロファイル測定例を投影モードと比較して紹介します。

走査モードでは、細く絞った1次イオンビームを試料表面上で走査させ、モニタ上に順次2次イオンを集め、2次イオンイメージとして表示します。このモードの特徴としましては、表面から深さ方向の2次元面情報を時系列的に得ることができますので、コンピュータ中で3次元データに組み立て、そのデータを用いて任意の位置におけるデプスプロファイル測定が可能です。表1に投影モード、走査モードのそれぞれのSIMS測定条件を、また、図1、2に両モードで測定したB標準試料(注入エネルギー:10kV)のB元素のデプスプロファイルを示しますが、走査モードでも投影モードとほぼ同等のダイナミックレンジが得られていることが分かります。走査モードによるデプスプロファイルでは、感度低下を考慮しなければ、検出エリアを1μm程度まで小さくできますので、微小部位や微小異物の分析に応用できます。

表1:SIMS測定条件
測定モード 1次イオン 1次加速電圧 1次イオン電流 ラスターサイズ 検出エリア
投影モード O2 0.5keV 30nA 150μm 33μmΦ
走査モード 7.5keV 0.3nA 30μm 10μm
図1:Bのデプスプロファイル(走査モード) 図2:Bのデプスプロファイル(投影モード)
図1:Bのデプスプロファイル(走査モード) 図2:Bのデプスプロファイル(投影モード)
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