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S404

SIMS測定における妨害イオン除去法 (1) (エネルギーオフセット法)

SIMS分析では、ある特定の二次イオンを検出する場合、それとほぼ等しい質量を持つイオン(妨害イオン)の存在に注意して測定する必要があります。例えばSiマトリクス中の75Asを測定する場合、妨害イオンとしてマトリクス成分と真空中の残留ガス成分から生じる分子イオン(29Si30Si16O)が存在し、75Asと質量がほぼ等しいため、通常の測定ではAsのみを分離して検出することは困難です。

そこで、この妨害イオンを分離するための一つの方法として、二次イオンのエネルギー分布が一価の原子イオンと分子イオンで異なることを利用したエネルギーオフセット法を用いることができます。図1のように、通常の測定では、最大感度を得るために質量検出器はできるだけ広い範囲のエネルギー分布を持つ二次イオン(図中領域A)を検出できる様に調整されていますが、この様な状態では妨害イオンも同時に検出してしまいます。そこで、試料電位にオフセット電圧を加えることによって、検出する二次イオンのエネルギー範囲を制限し、高エネルギー側領域(領域B)のイオンのみを検出することで、エネルギー分布が狭い分子イオンの信号をほとんど検出することなく、原子イオンを選択的に検出することができます。

図1:SIMS分析の二次イオン検出におけるエネルギーオフセット法の説明

図1:SIMS分析の二次イオン検出におけるエネルギーオフセット法の説明

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