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S434

SIM像を用いたLSIの不良箇所の特定

集束イオンビーム(FIB)装置では、Gaイオンの走査位置に対応した二次電子の強度を用いて走査像を得ることができ、走査イオン顕微鏡(SIM)像と呼びます。
SIM像のコントラストの1つとして電位コントラストがあります。電位コントラストは、接地された金属などは明るく観察され、絶縁物や電気的に接地してない金属などは暗く観察される特徴があります。

図1はFIB加工を施したLSIの正常部のSIM像で、矢印aとbの配線が明るく観察されています。
図2は加工面後方の配線(矢印c)を切断した箇所のSIM像で、矢印cの配線が暗く観察されています。矢印dの配線は切断していないため明るく観察されています。図3は同一箇所のSEM像で、矢印cの配線のコントラストが矢印dと比較し若干暗く観察されますがSIM像ほど明瞭ではありません。
このように、FIB装置は加工のみならず不良箇所の特定を行う観察装置としても利用できます。

図1(SIM像)

図1(SIM像)

図2(SIM像)

図2(SIM像)

図3(SEM像)

図3(SEM像)

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