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S471

EBSDによる亜鉛メッキ鋼板の結晶方位解析

亜鉛(Zn)メッキ鋼板表面の広範囲(3mm×9mm)EBSD測定を行いました。

測定領域の光学顕微鏡(OM)写真を図1(a)に示します。Znの結晶粒子に由来するスパングルと呼ばれる模様が観察されます。同一視野のSEM-EBSD測定を行い、逆極点図方位マップを図1(b)に示します。スパングルは1mm程の粒子に対応していることが確認できます。

なお、同図は、どの結晶面が紙面垂直方向を向いているか、図1(c)に示すカラーキーを用いて方位を色で示したものです。例えば、図1(b)中の矢印を示す赤色表示の粒子は、図1(d)の逆極点図中で赤色を付けた領域(矢印部)に対応し、Znユニットセルが図1(e)のように紙面垂直に0001面が向いていることに対応します。

次に粒子形状と面方位の関係を調べました。各粒子の長軸がどの結晶面から構成されるか表示したものが、図1(f)の長軸逆極点図方位マップです。図1(c)のカラーキーとの比較より、多くの粒子の長軸は{10-10}や{2-1-10}に類する面であることが分かります。

(a)OM写真 (b)EBSDによる逆極点図方位マップ (c)カラーキー (f) 長軸逆極点図方位マップ
(d)逆極点図
(e)ユニットセルモデル
図1:(a)OM写真、(b)EBSDによる逆極点図方位マップ、(c)カラーキー、(d)逆極点図、
(e)ユニットセルモデル、 (f) 長軸逆極点図方位マップ
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