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S484

nanoIRによる大腸菌1個体のIR測定

FT-IR法(フーリエ変換型赤外分光法)の空間分解能は最高でもμmオーダーであり、それ以下の微小領域では良いデータを得ることができません。

Anasys Instrument社製nanoIRは、IR吸収による試料の膨張をAFM(原子間力顕微鏡)のカンチレバーで検出します(図1)。このIRとAFMの組み合わせにより、従来の分光学的な限界を超えた数百nmの空間分解能でIR吸収の分析をすることができます。

図1:nanoIR測定の原理             図2:大腸菌の表面形状像
図1:nanoIR測定の原理             図2:大腸菌の表面形状像

nanoIRによる大腸菌のIR測定の例を示します。測定プリズム上に、大腸菌を分散させた水を滴下・乾燥させ、大腸菌を固定させた後、nanoIR測定に供しました。図2に示した表面形状像から、大腸菌は1〜2μmの大きさであることが分かります。図2の表面形状像と同時に測定した、波長1,660cm-1における大腸菌のIR吸収像を、図3に示します。 さらに、FT-IRとnanoIRのIRスペクトルの測定結果を図4に示します。FT-IRで大腸菌のスペクトルを得るには、大腸菌の集合体を測定しなければなりません。一方、nanoIRでは、大腸菌1個体のIRスペクトルを取得することが可能です。

図3:IR吸収像(波長1,660 cm-1)             図4:大腸菌のIRスペクトルの比較
図3:IR吸収像(波長1,660cm-1             図4:大腸菌のIRスペクトルの比較
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