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S488

大腸菌のTEM観察

大腸菌は、ヒトや動物の腸内に主に生息し、自然環境中にも広く分布しています。ほとんどの大腸菌は無害ですが、ヒトに対して疾患を引き起こす病原大腸菌も存在します。大腸菌の大きさは数µm程度と非常に小さく、光学顕微鏡で存在を確認することは可能ですが、細部の詳細な観察は困難です。大腸菌の外形や内部の微細な組織の観察には、透過型電子顕微鏡(TEM)が適しています。TEM観察を行うためには大腸菌を特殊な方法で処理を行い、電子線が透過できる超薄試料を作製する必要があります。以下に、大腸菌(NBRC3972)のTEM観察用試料の作製方法とTEM写真を示します。

TEM観察用試料作製法の概略

菌体採取 → 前固定 → 洗浄 → 後固定 → 洗浄 → 寒天包埋 → 染色固定 → 洗浄 → 脱水 → 置換 → 樹脂浸透 → 樹脂包埋・重合 → ミクロトーム切片作製 → TEM試料
写真:大腸菌(NBRC3972)のTEM写真
写真:大腸菌(NBRC3972)のTEM写真

大腸菌のTEM観察結果より、長径約1.8µm、短径約0.7µmの楕円形状であり、大腸菌内部の細胞壁、細胞質基質、リボソームなどの微細組織を確認することができます。

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