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S498

コロイドナノ粒子のEDSマッピング

固体高分子型燃料電池用カソード触媒として、通常Ptが主に用いられていますが、Pt使用量低減や活性向上の観点より、Pt内部をPdなどの異種金属で置き換えた構造を持つ、いわゆるコアシェル型の触媒粒子が注目されています。

ここでは、PdPtコアシェル構造を有するコロイドナノ粒子(以下、ナノ粒子)について、STEM-EDSマッピング分析によりナノ粒子構造の確認を行ないました。

図にナノ粒子のEDSマッピング結果を示します。約2〜4nmの球状の粒子が観察され、粒子からはPtおよびPdが認められます。Pdは粒子中央部に、Ptは粒子表面側により多く分布しており、多くの粒子はPtをシェル、Pdをコアとしたコアシェル構造であることが分かります。ただし、約2nmほどの微細な粒子の中には、コアシェル構造ではないPtリッチもしくはPdリッチな粒子も観察されています。以上のように、EDSマッピングを行うことにより、組成の違いを反映した粒子構造を把握することができます。

図:コロイドナノ粒子のEDSマッピング結果(暗視野STEM像) 図:コロイドナノ粒子のEDSマッピング結果(Pd-L)
図:コロイドナノ粒子のEDSマッピング結果(Pt-M)図:コロイドナノ粒子のEDSマッピング結果(Green:Pd-L Red:Pt-M)

図:コロイドナノ粒子のEDSマッピング結果

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