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SE033

REACHに関する資料

1. REACHとは?

Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals

欧州連合(EU)における化学物質の登録、評価、認可及び制限に関する規則

 EU域内で年間1t以上製造もしくは輸入する化学物質の登録を義務付けるもの

  (データ登録されていない化学物質は製造・輸入できません)

  • 既存及び新規化学物質が対象
  • 事業者単での登録(共同も可能)
  • 年間10t以上の場合はハザード評価が必要
  • 高懸念物質には制限・認可制度が導入
  • サプライチェーンでの情報伝達の強化

2. 概略(主に物質・調剤への対応)

登録

事業者単位で要求され、既存・新規を問わず、年間の製造・輸入量が1t以上の物質が対象となります。(放射性物質、非単離中間体、廃棄物、防衛上必要な物質、医薬品、食品添加物、ポリマー自体などは対象外です。)

評価

事業者が提出した化学物質安全性報告書(CSR)の内容を、行政庁が評価します。必要に応じて、追加試験の実施または追加情報が事業者に要求されます。

認可

高懸念物質(SVHC)は、それらの使用と上市に際して認可が必要となります。

※高懸念物質(SVHC)とは?
  1. 一定程度以上の発ガン性・変異原性・生殖毒性物質(CMR物質)
  2. 残留性、蓄積性、毒性を有する物質(PBT物質)
  3. 残留性及び蓄積性が極めて高い物質(vPvB物質)
  4. 上記以外の化学物質で、内分泌かく乱特性を有しており人の健康や環境に深刻な影響がありそうなもの(個別に特定)

制限

行政庁が実施したリスク評価の結果、リスク軽減措置が必要な場合には、製造、上市、使用が制限されます。

情報伝達

化学物質・調剤の供給者は、川下使用者に対し、その情報を伝達する義務があります。

危険と分類される場合 安全性データシート(SDS)
PBT物質、vPvB物質 登録番号、認可に関する情報、制限の詳細、リスク管理対策に必要な情報

※その他、成形品に含まれる物質についても、成形品からの放出が意図され、その年間の製造・輸入量が1t以上である場合は「登録」が必要です。また、成形品中に0.1重量%を超える濃度でSVHCが含有される場合、さらに「届け出」「情報伝達」の義務が生じます。

3. 登録の要件

欧州化学物質庁に以下の情報を提出します。

技術書類一式 Technical Dossier
登録者情報、物質の特定、用途、分類・表示、有害性情報、安全な使用に関するガイダンス等
製造・輸入量に応じた情報
製造・輸入量に応じた物理化学的性状、有害性 、及び生態毒性の情報。
製造・輸入量 物理化学的性状 有害性 生態毒性情報
1〜10t/年 融点/凝固点、沸点、相対密度、蒸気圧、水溶解度、分配系数、引火点、可燃性、爆発性 他 なし なし
1〜10t/年
(新規または高懸念物質)
1〜10t/年と同様
  • 刺激性(皮膚・目)
  • 感作性(皮膚)
  • 変異原性(細菌)
  • 急性毒性(経口)
  • 急性水生毒性(ミジンコ)
  • 急性水生毒性(藻類)
  • 生分解性(微生物)
10〜100t/年 1〜10t/年と同様
  • 刺激性(皮膚・目)
  • 変異原性(ほ乳類細胞追加)
  • 急性毒性(経口・吸入・経皮)
  • 反復投与毒性(28日間)
  • 生殖毒性スクリーニング
  • トキシコキネティクス
  • 急性水生毒性(魚類)
  • 活性汚泥
  • 生分解性(追加試験)
  • 加水分解性
  • 吸着/脱着スクリーニング
100〜1,000t/年 1〜10t/年の要求に加え、有機溶媒中での安定性等、解離係数、粘度
  • 変異原性(in vivo追加)
  • 反復投与毒性(90日間)
  • 生殖毒性(発育・二世代)
  • 長期水生毒性(ミジンコ)
  • 長期水生毒性(魚類)
  • 他水生毒性(魚類)
  • 生分解性(追加試験)
  • 環境中運命及び挙動
  • 陸生生物への短期影響
1,000t/年以上 100〜1,000t/年と同様
  • 変異原性(2番目のin vivo追加)
  • 生殖毒性(追加試験)
  • 発がん性
  • 生分解性(追加試験)
  • 環境中運命及び挙動
  • 陸生生物へ長期影響

※詳細な情報は、欧州化学物質庁HPをご参照ください。(※別ウィンドウが開きます)

化学物質安全性報告書 Chemical Safety Report(CSR)
年間の製造・輸入量が10t以上の場合は、化学物質安全性報告書(CSR)(有害性評価、リスク評価が必要)が追加的に必要となります。

4. 経緯、登録スケジュール

2006年12月18日 欧州理事会での採決
2006年12月30日 官報公示
2007年  6月  1日 発行
2008年  6月  1日 運用開始
2008年12月  1日 既存化学物質 予備登録締切
2010年11月30日 1,000t/年以上の物質、100t/年以上の水生生物に猛毒性、水生環境で長期影響の恐れのある物質、及び1t/年以上のCMR物質 登録締切
2013年  5月31日 100t/年以上の物質 登録締切
2018年  5月31日 10t/年以上の物質 登録締切
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