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SE049

従属栄養細菌(培養法)の測定

最近の研究によって環境中には多種・多様な細菌が生息することが知られるようになりました。細菌の分類には発育性・染色性など色々な方法がありますが、生育に必要な炭素源が炭酸ガスか有機物かに着目して大きく分類した場合、有機物を炭素源とする細菌群を従属栄養細菌と呼びます。

以上のような学問上の分類法とは別に、培養法で従属栄養細菌を測定する場合、培養条件(培地・温度・培養時間)によって集落を形成する細菌群を次のように区分します。

一般細菌 標準寒天培地使用、中温(37℃)付近、1〜2日間培養
従属栄養細菌 低有機物濃度の培地(PGY、R2a等)、20〜25℃、5〜7日間培養

培養法の「従属栄養細菌」は分類学上の従属栄養細菌とは異なりますので、注意が必要です。本法によって従来の培養法では測定できなかった清浄な水中の細菌も検出できるようになり、上水試験法にも収載されています。弊社で行った水の測定例を次に示しました。

結果

「一般細菌」では細菌が検出できませんでしたが、「従属栄養細菌」は多数検出されました。

表1:一般細菌と従属栄養細菌の測定結果
試料名 一般細菌(個/ml) 従属栄養細菌(個/ml)
A 0 91
測定方法 衛生試験法
(標準寒天培地法)
混釈平板培養法
(R2a培地、20℃、7日間)
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