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SE073

低懸念ポリマー事前確認申出制度について

改正化審法(平成22年4月1日施行)において、新規化学物質としての高分子化合物の届出は、従来からの通常届出に加えて、新たに「低懸念ポリマー事前確認申出制度」が追加されました。下表に両者の特徴を対比して示します。

  通常届出 低懸念ポリマーの事前確認申出
試験データ 高分子フロースキームに基づく試験
(安定性、溶解性、分子量分布)
同左
審査方法 審議会による審査 当局による審査
判定通知又は確認通知受領までの期間 審査資料提出から約3〜4ヶ月 審査資料提出から1ヶ月以内
官報への名称公示 あり なし
製造・輸入量の届出 必要 不要
その他 官報公示後は申請者に限らず製造・輸入可能 申出者のみ製造・輸入可能

何れも取得すべき試験データの内容は同じですが、低懸念ポリマー事前確認申出の場合は、確認通知を受領するまでの期間が資料提出から1ヶ月以内と短い、第二段階改正(平成23年4月1日施行)以降、製造・輸入者に求められる毎年の製造・輸入数量等の届出の対象にはならない等のメリットがあります。

以下、低懸念ポリマーとしての要件を記します。

1.次に掲げるすべての要件を満たす高分子化合物

(1)物理化学的安定性試験において、次の安定性の基準に該当すること。
  1. 試験前後で2%を超える被験物質の重量の変化がないこと。
  2. 試験前後で5ppmを超える溶存有機炭素濃度(DOC)の変化がないこと。
  3. 試験前後でIRスペクトルの変化がないこと。
  4. 試験前後で被験物質の分子量の変化がないこと。
(2)酸・アルカリに対する溶解性試験において、試験前後で2%を超える被験物質の重量の変化がないこと又は
   基本骨格部分が陽イオン性を示さないこと。
(3)水及び有機溶媒に対する溶解性試験において、いずれの試験溶媒に対しても、試験前後で2%を超える
   被験物質の重量の変化がないこと。
(4)化学構造中にナトリウム、マグネシウム、カリウム又はカルシウム以外の金属を含まないこと。

2. 1(1)、(2)及び(4)並びに次の(1)から(3)までに掲げるすべての要件を満たす高分子化合物

(1) 1(3)に該当せず、分子量1,000未満の成分の含有が1%以下であり、かつ、生体内への高蓄積性を示唆する知見がないこと。
(2)化学構造中にヒ素又はセレンを含まないこと。
(3)次の1.又は2.に該当すること。
  1. 数平均分子量が10,000以上であること。
  2. 1に該当しないもののうち、高分子化合物を構成する単量体が既存化学物質等であり、かつ、化学構造中に炭素間二重結合、炭素間三重結合、炭素窒素間二重結合、炭素窒素間三重結合、アジリジル基、アミノ基、エポキシ基、スルホン酸基、ヒドラジノ基、フェノール性水酸基又はフルオロ基を含まないこと。
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