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SE125

TK6を用いた in vitro 小核試験

食品、化粧品、医薬品など化成品について、ほ乳類培養細胞の遺伝毒性試験は安全性評価指標として重要だが、微生物を用いた遺伝毒性試験に比べて偽陽性の結果を与えやすいため、試験結果を慎重に解釈する必要がある。陽性結果は必ずしも遺伝毒性/発癌性を持つことを意味するものではない。

TK6(ヒト由来リンパ芽球細胞株)は偽陽性結果が低減することから、ヒトに対する遺伝毒性/発がん性を正確に予測出来るのではないかと期待されている。


実施例1

マイトマイシンC(MMC)の実施例を示す。MMC誘発の小核は、げっ歯類由来の細胞株CHLに対して陰性対照の3.8-4.0倍、最高8.4倍に達した。一方、TK6に対して1.7-2.8倍と低くTK6の特徴と考えられる。小核誘発のMMC濃度に大きな相違はなかった。

  図2:MMCに対するTK6の小核出現頻度 3-21h(-S9)処理
図1:MMCに対するCHL/IUの小核出現頻度 6-18h(-S9)処理 図2:MMCに対するTK6の小核出現頻度 3-21h(-S9)処理
図1:MMCに対するCHL/IUの小核出現頻度 図2:MMCに対するTK6の小核出現頻度
6-18h(-S9)処理

3-21h(-S9)処理

実施例2

シクロホスファミド(CP)とベンゾピレン(BP)の実施例を示す。CP誘発の小核は、陰性対照の3.8-6.3倍に達した。一方、BPに対する小核誘発は高毒性域を除くと1.6-1.9倍と低かったことから、陽性結果を正しく得られないことが危惧された。TK6は物質による感受性の差が見られることも大きな特徴と考えられた。

図4:BPに対する小核出現頻度 3-21h(+S9)処理
図3:CPに対する小核出現頻度 3-21h(+S9)処理 図4:BPに対する小核出現頻度 3-21h(+S9)処理
図3:CPに対する小核出現頻度 図4:BPに対する小核出現頻度
3-21h(+S9)処理 3-21h(+S9)処理

実施例3

ビンブラスチン(VBL)とコルヒチン(CH)は数的異常の誘発物質として代表的な物質である。これらについて27時間連続処理の実施例を示す。小核は用量依存的に増加し、RICCが40〜60%に当る中程度の細胞毒性域において、陰性対照に比べてVBLは7倍、CHは4倍に達した。

図6:CHに対する小核出現頻度
図5:VBLに対する小核出現頻度   図6:CHに対する小核出現頻度
図5:VBLに対する小核出現頻度 図6:CHに対する小核出現頻度

実施例4

数的異常の誘発物質として代表的な物質であるコルヒチン(CH)について実施例を示す。小核は何れの条件も用量依存的に増加した。細胞の相対増殖率RICCが約40%に当る濃度は、短時間処理が0.021µg/mL、連続処理が0.0071µg/mLであった。小核の出現頻度は陰性対照に比べて短時間処理が7倍、連続処理が4倍であった。

連続処理の方がより低い濃度で小核を検出できたが、短時間処理の回復時間を40時間に延長することで高い頻度で小核を検出できた。

図8:連続処理(27-0h)
図7:短時間処理(4-40h)   図8:連続処理(27-0h)
図7:短時間処理(4-40h) 図8:連続処理(27-0h)
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