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自動車用高分子材料

図:自動車用高分子材料

人間の手によって様々な特性を与えられた素材、高分子材料。
高分子材料はバンパーやインパネはもちろんのこと、電池などのデバイスにも無くてはならない素材です。
弊社の高分子材料分析の豊富な経験と技術は、皆様のお役に立てると思っています。

ポリオレフィン系材料

自動車に使用している高分子材料のうち、ポリオレフィン系材料、特にポリプロピレン樹脂は約50%を占めていると言われています。この材料に関する分析技術(一次構造・高次構造解析、形態観察、物性測定)は豊富な経験を持っており、問題やトラブルの解決を強力にサポートします。

分析項目

分析項目 使用機器・手法 分析事例
材料を調べる NMR PPの立体規則性評価*1
TPOのコモノマー種類、含量(シーケンス解析)*2
微量酸モノマーの定量*4
FT-IR FT-IRによる劣化ポリエチレンの結晶化度の測定
XRD 結晶化度の測定
X線回折による配向度測定
小角X線散乱による樹脂フィルムの配向性評価
極表面の規則構造評価
高温GPC 分子量分布測定*3
組成分析 高分子添加剤の分析
複合材料の総合解析
自動車用ポリプロピレン複合材料の分析
ポリプロピレン複合材料の分別−NMR・GPC分析
材料をみる TEM 複合材料の総合解析モルフォロジー観察
複合材料中ゴム成分の分散状態観察
SPM 走査型プローブ顕微鏡(SPM)によるゴムの劣化分析
走査型プローブ顕微鏡(SPM)による粘弾性測定
SEM 複合材料中充填材の配向度の可視化
性質を測る 粘弾性 弾性、粘性の温度依存性(1)
弾性、粘性の温度依存性(2)
タイムスケール評価
熱分析 結晶化度、ガラス転移点
機械物性 引っ張り強度、耐衝撃性など

分析技術紹介

*1 ポリプロピレン(PP)の立体規則性の評価
PPの立体規則性の指標であるペンタッド分率が僅か数%変化するだけで、強度や弾性率は大きく変化します。弊社ではペンタッド分率を0.5%以内の定量精度で測定することができます。
*2 ポリオレフィンのモノマー組成、シーケンス評価
バンパー材などに用いられるPP系複合材では、PPの立体規則性に加えゴム成分が重要です。ゴム成分は分岐をもったポリマーです。分岐の長さ、量、並び方がゴムの性質を変え、複合材の性質を大きく変化させます。弊社ではNMRを用いたシーケンス解析によりゴム成分の分岐の種類、量、その並びを明らかにします。
*3 分子量分布測定
割れなどの不具合で、まず疑われるのは強度低下です。そしてその原因の多くは分子量の低下によるものです。
*4 接着性、塗装性の改善を目的とした微量酸モノマーの分析
PPは極性基をもたず、塗装性、接着性があまり良くありません。そのため酸モノマーをPPと共重合させた改質剤が改質のために使われます。弊社ではNMRを駆使しその構造、量を明らかにし、より効果的な使用法の指針を提供致します。

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ポリアミド系材料

耐熱性や剛性が必要な場面で用いられるポリアミド系樹脂です。その構造から劣化解析まで、豊富な経験からお役にたつ情報をご提示いたします。

分析技術紹介

  • 末端基の定量(滴定、NMR)
  • 分子量分布測定(HFIP溶媒)
  • モノマー種の定性定量

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ポリイミド系材料

不溶、不融の樹脂として分析が難しいポリイミド系材料です。弊社は様々の方法で課題解決のサポートをいたします。

分析技術紹介

  • 構成モノマーの定性定量
  • イミド化率
  • 残存溶媒の定量

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複合材料、多層構造材料

車体の軽量化のため、樹脂材料への代替は進んでいます。繊維強化材料、表面コートによる耐久性の向上など、高分子は様々な工夫でより強く、より丈夫に変化しています。弊社はミクロな視点からからマクロな観察まで、その開発を支援いたします。

分析技術紹介

  • 繊維と高分子の界面の詳細分析
  • 高分子中のナノフィラーの電子顕微鏡観察
  • 斜め切削+TOF-SIMSによるコート層の分析

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添加剤分析

弊社は数百種類以上の添加剤分析の経験をもっており、迅速に問題の解決を行うことが可能です。

添加剤の関連するトラブル、着色、曇り、劣化など、その原因を追究し解決のための情報をご提供致します。

分析技術紹介

  • 成型品中の添加剤の一斉分析
  • 高分子量HALSの分析
  • TOF-SIMSによる添加剤分布状況変化の可視化

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