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コスプレ大会での衣装は? - U.S.A. -

No.437/2014.05
医薬事業部 医薬品営業部/ 齋藤 記庸
画:クロイワ カズ

4年前の7月、フッ素化合物の研究でコロラド州・デンバーの研究所に留学していた時の話です。

コロラド大学ボルダー校でアジア・フェスティバルという催しがあり、研究所の同僚、デービッド君に誘われて、参加しました。ボルダーはデンバーの北西40km。1,700メートルの高地にあり、以前Qチャン(高橋尚子選手)の練習地として知られました。また、ここはサイケ調の音楽や絵画の普及地としても有名で、フェスティバル会場でも奇抜な絵が展示されています。

デービッド君はコロラド大学の日本語学科に在籍したことがあり、大の日本通。尺八や三味線などもこなします。私の妻が筝、三味線を得意にしているので、妻の手ほどきも受けています。また、彼は着物を集めるのが趣味で、外国人向けのお土産には飽き足りず、ネット通販で古着を買い付けているほど。この催しでも斬新な着物姿でコスプレ大会に出場すると張り切っていました。
フェスティバルでは、日本だけでなくアジアの各地から来た留学生たちが民族衣装で歌や踊りを紹介。また、艶やかな着物姿の米国女性もなかなか魅力的です。

プログラムのクライマックスはコスプレ大会。我らのデービッド君の登場が待たれます。私の予感では武士装束か虚無僧スタイルで現れるような気がしました。ところが・・・。
BGMに乗って出てきた衣装は、白の小袖に緋袴!巫女(みこ)に変身したデービッド君が颯爽と登場です。観客からはやんやの喝采。日の丸からの連想でしょうか、「リアル・ジャパン!」の声もかかります。

それにしても、巫女姿の男性を見るのは初めて。しかもガイジン男性の巫女装束なんて、もう一生目にすることはないでしょう。