宇部興産（株）（社長：常見和正）では、全社を挙げて推進している中期経営計画「New21・UBE」の中で、コア事業の一つに位置づけている医薬品事業に資源の重点投入を行っておりますが、かねてより準備を進めていたFDA（米国食品医薬品局）基準によるｃGMP対応の第三医薬品製造設備の建設に着手し、本日（3月12日）宇部ケミカル工場において起工式を執り行いました。
本設備設置場所は、同工場内にある第一及び第二医薬品工場に隣接し、付帯設備として試験棟の新設及び原料・製品統合倉庫の改造を計画しています。
来年1月中旬の完成後、試運転を経て同3月から商業生産に入る予定です。
当社では、医薬品製造事業へ本格的に取り組むため1995年7月に第一医薬品工場を、1998年2月には第二医薬品工場を稼動させ、消炎鎮痛剤中間体の生産増及び当社が独自に製法開発した抗菌剤中間体の受託に対応して、医薬品会社に製造供給しております。
近年、受託医薬事業が20％以上の伸びを続ける中で、グローバル展開が見込まれる抗菌剤中間体や抗癌剤中間体の受託増に対応するため、本設備の設置を行うもの。
なお、今後さらに拡大していく抗アレルギー剤や血圧降下剤（本年上期上市予定）などの自社医薬原体の製造につきましては、既存の第二医薬品工場の増強をもって対応する計画にしております。
当社医薬品事業では、自社医薬と受託医薬を両輪とし、自社医薬については医薬品会社との共同開発をベースに、受託医薬については差別化された独自技術による提案型ビジネスと、治験の初期から工業化までの一貫受託ビジネスを展開することにより、医薬原体・中間体の受託においての飛躍を目指しており、2003年度は売上高140億円（2001年度の約2倍）、2005年度は250億円を計画しております。
| 建屋面積 | 鉄骨ALC（軽量気泡コンクリート）造り6階建て延べ4,643平方メートル |
|---|---|
| 設備分類 | 汎用設備（主として受託医薬中間体3品目を製造する計画） |
| 主要機器 | 反応槽6基、濾過機3基、遠心分離機2基、乾燥機2基を設置予定 |
