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セメント工場内に「廃木材チップ燃料化設備」完成

2004年5月21日

宇部興産(株)(社長:常見和正)は、木質バイオマスを自家発電設備の燃料として利用するための「廃木材チップ燃料化設備」を本年3月に完工し、このたび本格稼動に入った。

本設備は、宇部セメント工場内に設置した「廃木材破砕設備」と伊佐セメント工場内に設置した「発電用ボイラへの投入設備」を併せたものであり、山口県内及び県外で発生する間伐材や建設廃木材等を、破砕設備でチップ化した後、同社の専用道路(興産道路)を経由して伊佐セメント工場に搬送し、自家発電用の循環流動層ボイラに投入することになる。
処理能力は約45,000t/年で、自家発電設備で使用する燃料の20~25%を置き替える予定である。
なお、本計画は林野庁の補助事業「木質バイオマス利活用施設整備特別対策事業」として実施したものであり、森林間伐材の有効利用を促進し森林資源の生育を図ることも狙いの一つ。
また、平成14年「建設リサイクル法」の改正により建設廃木材の再生利用義務が強化され、廃木材利用先の確保という社会的要請にも対応したものである。

宇部興産(株)のセメント工場(宇部・伊佐・苅田)では、現在3工場で年間約300万t以上の廃棄物を受入・使用しており、セメントの原料として利用しているものは、全国各地の火力発電所からの石炭灰、鉄鋼業界からのスラグ類、西日本地区の自治体からの上下水汚泥やトクヤマ社との共同出資会社「山口エコテック」から無害化処理した都市ゴミ焼却灰等である。
一方、最近では石炭に代わるセメント工場の燃料用として、廃プラ、廃タイヤや古畳等の受入も積極的に進めており、今回の廃木材チップ燃料化もその一環である。

宇部興産(株)は本設備により、セメント工場における発電コストの削減を図るだけでなく、資源の有効活用促進、CO2削減による地球環境保全等への貢献を果たすものと考えている。

参考資料 宇部セメント工場内廃木材破砕設備

宇部セメント工場内廃木材破砕設備

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