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ポリイミドフィルムの第10期、第11期増設を決定

- 薄型テレビ向け需要の急増に対応 -

2006年8月7日

宇部興産(株)(社長:田村浩章)は、液晶テレビやプラズマテレビなど薄型テレビ向けの急激な需要増加と携帯電話などモバイル機器やデジタル家電の市場拡大に対応するため、ポリイミドフィルム(商品名:「ユーピレックス」)の第10期及び第11期増設を決定した。2008年秋の稼動を目指して堺工場(大阪府)内に設置、これによりユーピレックスの生産能力を35%アップさせる。併せて原料モノマー設備も新設する。

ポリイミドフィルムは、電子情報関連機器の回路基板材料などに使用されており、携帯電話、パソコン、デジタル家電などの市場拡大や高機能化に伴い、今後も年率15%以上の需要拡大が見込まれている。
宇部興産のポリイミドフィルムは、LCD(液晶表示装置)やPDP(プラズマディスプレイ装置)分野向けを主体としたTAB(Tape Automated Bonding:IC自動実装方式)用途で圧倒的なシェアを占め、業界標準を確立しているが、高精細化が進む大型液晶分野向けに採用が拡大しているCOF(チップ・オン・フィルム)用途においても、ユーザーから高い評価を獲得している。
また、高密度回路を形成するFPC(フレキシブル・プリント回路板)用途においても、その寸法安定性を高く評価されており、今後積極的な市場展開を計画している。
現在、今年9月稼動予定の第8期設備と2007年10月稼動予定の第9期設備を建設中であるが、昨今の液晶、PDP市場の急速な拡大とFPC用途での大幅な需要増が見込まれることから、積極的な生産能力増強と安定供給体制の確保が必要であると判断した。
フィルム設備増強に伴い、原料のBPDA設備も現有の生産能力では不足するため、フィルム設備の隣接地に新規設備を設置する。同設備は、新規増設フィルム相当分を設置するが、次期フィルム設備(12期以降)への設備増強対応も織り込んでいる。

なお、増設場所は、従来、宇部ケミカル工場(山口県)だけであった生産拠点のリスク分散を図る目的と、大阪府の「ハイテクベイ・プラン」、堺市の「産業振興ビジョン21」や堺・泉北臨海コンビナートの再生に向けた取り組みなど地元の後押しも期待されることから堺工場とし、同工場をポリイミド事業の第二の拠点として事業基盤の強化・拡大を図っていく。

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