公益財団法人宇部興産学術振興財団(代表理事:竹下道夫。以下「当財団」)は、選考委員会(委員長:植村榮 京都大学名誉教授)の受賞候補選考を経て、3月11日の理事会において、第56回(平成27年度)学術奨励賞並びに渡辺記念特別奨励賞の対象として、応募総数161件の研究テーマから下記12件の受賞を決定いたしました。
「学術奨励賞」11件(各100万円)及び医師であった当財団の祖、渡辺剛二翁を記念して特に若手研究者を対象とした「渡辺記念特別奨励賞」1件(120万円)に対し、合計1,220万円の学術研究費援助を実施します。
当財団は、宇部興産株式会社の初代会長である渡辺剛二翁の遺志により、学術の振興を目的として1959(昭和34)年に設立された(財)渡辺記念学術奨励会を発展的に引き継ぐもので、1998(平成10)年に現在の名称に改称されました。
わが国における学術研究を奨励し、研究施設の充実を図るとともに、学術研究を志す者を援助することで学術文化の発展に寄与することを目的としています。2010(平成22)年に内閣府より公益認定を受け、公益財団法人として登記されました。
贈呈式は、6月14日(火)にANAクラウンプラザホテル宇部(山口県宇部市)にて、特別講演と併せて開催する予定です。
特別講演は、千歳科学技術大学 下村政嗣(しもむらまさつぐ)教授に「バイオミメティクス(生物模倣)の最新動向」と題して、生物が4億年近く生き残ってきた術を学び、そこに人間のナノテク技術で培われた知恵を加えれば、人類も自然にやさしくサスティナブルな世界をつくることができるというバイオミメティクスについて分かりやすく説明いただく予定です。聴講(無料)を希望される場合は、事前に当財団事務局(電話:0836-31-1115)への予約が必要です。
なお、次回の援助金テーマの募集は、本年9月から11月を予定しており、8月に当財団のホームページに募集要項を掲載する予定です。
氏名 | 現職 | 年齢 | 研究課題 |
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せいき まこと 清木 誠 |
山口大学 大学院医学系研究科 教授 |
54 | YAPの臓器再生能を利用した再生療法へ向けてのYAP組織メカニクス制御機構の解明(医学) |
みやけ ひであき 三宅 秀明 |
山口大学 大学院理工学研究科 助教(特命) |
33 | カーボンナノチューブの可視光応答性を向上させるコンパクトなロッド状増感色素の開発(有機化学) |
とだ ともゆき 戸田 智之 |
長岡技術科学大学 助教 |
29 | 新規なヘテロタクチック構造を有するポリマーの創製(高分子) |
うえむら かずひろ 植村 一広 |
岐阜大学 工学部 准教授 |
40 | 異種金属結合を介した一次元多核錯体内での強磁性発現(無機化学) |
いまい ゆずる 今居 譲 |
順天堂大学 大学院医学研究科 先任准教授 |
44 | パーキンソン病原因遺伝子変異によるシナプス小胞動態異常と予防・治療標的遺伝子探索(医学) |
もりもと ゆうま 森本 祐麻 |
大阪大学 未来戦略機構第三部門 特任助教 |
29 | 過酸化水素を酸化剤とした環境負荷の小さいベンゼン水酸化反応の開発(有機化学) |
たかはし まさえ 髙橋 まさえ |
東北大学 大学院農学研究科 准教授 |
59 | テラヘルツ光による低温光反応ダイナミクスの研究(電気電子) |
いえいり さとし 家入 里志 |
鹿児島大学 学術研究院 教授 |
47 | ヒルシュスプルング病および類縁疾患に対する共焦点内視鏡を用いたリアルタイム消化管神経叢診断システムの開発(医学) |
すずき たすま 鈴木 祐麻 |
山口大学 大学院理工学研究科 講師 |
36 | 水処理用浸透膜に対する汚染物質の「水・膜 分配係数」を測定する新技術の開発(高分子) |
うすい かずてる 臼井 一晃 |
九州大学 大学院薬学研究院 助教 |
34 | ヘリセン類のらせんキラリティーに立脚した触媒的不斉変換反応 (有機化学) |
つぼうち ともみ 坪内 知美 |
自然科学研究機構 基礎生物学研究所 准教授 |
41 | 多能性誘導過程におけるゲノム恒常性(医学) |
氏名 | 現職 | 年齢 | 研究課題 |
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こん あやな 昆 彩奈 |
京都大学 大学院医学研究科 日本学術振興会特別研究員PD |
32 | 新規DDX41遺伝子変異による骨髄系腫瘍発症の分子病態の解明 |