HOME > 分析対象
I238

材料中のIrの分析

材料中の元素を精確に定量するためには、適切な試料前処理が必要です。分析元素が不溶性の塩を生成したり揮散することなく、材料を完全に分解し、水溶液化しなければいけません。しかし、分解が困難な材料や元素もあります。燃料電池用触媒等に使用されているIrは分解が困難な元素の1つです。

Irは、通常の開放系酸分解、密閉系マイクロウェーブ分解、加圧酸分解では分解することが困難です。そこで、試薬の金属Irを用いて前処理法の検討を行いました。ここでは、溶融分解/ICP-AESによるIrの分析について紹介します。

1. 分析フローと分析結果

図1:Irの分析フロー
試料 繰り返し 分析値(wt%)
金属Ir*1 1回目 96
2回目 96
  • *1 Wako製 Iridium, Powder, -45µm

2. まとめ

繰り返しの分析値はよく一致しており、回収率は、ほぼ100%と考えられます。(試薬の純度を100%として計算した場合)この分析法は、様々な材料中のIrの分析に応用することができます。弊社は、材料の成分と分析元素に適した分析を行っており、精確な分析データを提供することが可能です。

前のページに戻るこのページのトップへ