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M204

FIBマイクロサンプリング法を用いた集積回路配線部のSEM-EDS-EBSD分析

電子後方散乱回折(EBSD:Electron BackScatter Diffraction Pattern)法は試料表面の結晶に関する情報(結晶方位分布、結晶粒径分布、結晶相分布など)が多く得られるため、SEM(Scanning Electron Microscope)分析において有用な分析手法となっています。今回、前処理(断面加工)にFIB(Focused Ion Beam)マイクロサンプリング−断面加工法を用いることにより、サブミクロンオーダーの加工位置精度でSEM-EBSD分析が可能となりましたので、以下に集積回路配線部での評価事例を紹介します。

配線部の表面SEM像(二次電子像)を図1に示します。次に、配線部の断面SEM像、EDS(Energy dispersive X-ray spectroscopy)マップ、EBSD(Electron BackScatter Diffraction Pattern)方位マップを図2、図3、図4に示します(断面加工位置:図1破線部、EBSD測定領域:図2破線枠内)。Al配線は、数µm程度の結晶粒で構成されており、成長方向(A1方向)において〈111〉配向していることが示唆されました。これらの情報は、製品性能や製品プロセスを評価する上で重要な情報となることが期待されます。

図1:表面SEM像(二次電子像)
図2:断面SEM像(二次電子像)
図3:EDSマップ
図4:(a)EBSD 方位マップ
(b)座標系
(c)カラーキー
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