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M244

三次元粒子形状評価

STEMトモグラフィやFIB-SEMトモグラフィにより三次元化されたデータからは様々な情報を得ることができます。今回は粒子の形状に関するパラメータを評価しました。

FIB-SEMトモグラフィにより、樹脂中の無機フィラー粒子を三次元解析し、粒子部分をセグメンテーション(領域分割)しました。解析した領域の大きさは4µm×4µm×4µmです。領域端で途切れた粒子を除き、個々の粒子で色分けをして図1に示します。

各粒子の球相当径分布を図2に示します。球相当径は各粒子の体積Vと同じ体積の球の直径Dとなります(図2中に模式図、以下同様)。球相当径170〜1200nm程度の粒子が認められ、平均径は512nmとなりました。

次に、各粒子のアスペクト比の分布を図3に示します。アスペクト比は長径DLと短径DSの比で表されます。アスペクト比1.2程度の粒子から、アスペクト比2.3と比較的異方性が高い形状の粒子が確認されました。

最後に、各粒子の球形度の分布を図4に示します。球形度は各粒子と同じ体積の球の表面積S'と実際の表面積Sの比で、球の場合は1となります。求められた球形度は0.5〜0.9程度でした。

以上のように、三次元における粒子形状に関するパラメータの評価も可能です。

図1:セグメンテーションデータ 図2:球相当径分布
図1:セグメンテーションデータ 図2:球相当径分布
図3:アスペクト比分布 図4:球形度分布
図3:アスペクト比分布 図4:球形度分布
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