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O202

微量有機物の分析(4)
−TCT-GC/MSによる揮散ガス中の極微量有機物の分析−

半導体の高集積化が進むに従い、シリコンウエハ上の極微量有機物の分析が重要になっています。この分析は、TDS-GC/MSにより行うことができます。研究が進むにつれ、シリコンウエハ上の極微量有機物は、クリーンルーム内に設置された装置、手袋、靴などから揮散した極微量の有機物に起因していることが分かってきました。

TCT-GC/MSを使用すれば、これらクリーンルーム内で使用される治具等から揮散するガスの分析が行えます。加熱容器に試料を入れ、一方から窒素などの清浄な希ガスを流し、他方に付属した捕集管に試料から揮散したガスを捕集します(図1)。この捕集管をTCT-GC/MSで分析することにより、pgオーダーの有機物の構造解析ができます(図2)。

この方法は、その他、植物の病気を抑制する物質の構造解析や生きたままの試料から直接性ホルモンを捕集し分析するなど、広範囲に使用されるようになっています。

図1:捕集装置の概念図

図1:捕集装置の概念図

図2:試料のGC/MS(TIC)クロマトグラム

図2:試料のGC/MS(TIC)クロマトグラム

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