HOME > 分析対象 > エレクトロニクス > 半導体
O338

−総合分析− カーボンナノチューブに含まれる「多環芳香族炭化水素」の分析

カーボンナノチューブ(CNT)には製造方法によって「多環芳香族炭化水素」が含まれている場合があります。多環芳香族炭化水素は、製品の性能や安全性に大きな影響を与えることが考えられ、このためCNT中の多環芳香族炭化水素の種類、含有量を分析することは重要であると考えられます。

多環芳香族炭化水素を分析するためには、CNTからこれらを抽出する必要があります。数百℃の高温の熱により抽出する方法(熱抽出)もありますが、多環芳香族炭化水素の中には高い温度を加えると構造が変化してしまう化合物も存在するため、熱抽出を用いることは好ましくありません。

弊社ではソックスレー抽出法を用いてCNT中の多環芳香族炭化水素の溶媒抽出を行い、高速液体クロマトグラフィーによる高感度分析を行っております。各種多環芳香族炭化水素の一斉分析例を示しますが、各成分の定量も可能です。

このように多環芳香族炭化水素の分析では、「前処理の最適化」、「適切な化合物の同定手段と定量方法」の選択と組み合わせ方が重要であると考えられます。

弊社では「不純物の分析」に関して「前処理の検討」から「同定、定量」まで総合的に取り組んでいます。

図1:多環芳香族炭化水素のHPLC一斉分析例

図1:多環芳香族炭化水素のHPLC一斉分析例

前のページに戻るこのページのトップへ