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O419

固相抽出-熱抽出GC/MSによるカレーパウダーの香気成分の高感度分析

固相抽出素子(Magic Chemisorber、以下MCと略)を用いたカレーパウダーの香気成分の分析例を紹介します。

サンプルビンにカレーパウダーとMCを入れて密栓し、一定時間MCに化合物の吸着を行いました。次に、MCを取り出し、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析(Py-GC/MS)にて熱抽出、質量分析を行い化合物の定性分析をしました。比較として、MCを入れていないサンプルビン中の空気をGC/MS分析しました(ヘッドスペース分析、以下HSと略)。

下図にMCとHSのTICクロマトグラムを示します。サンプルの注入法は、MCはスプリット1:5、HSはスプリットレス(全量注入)です。

MCでは、モノテルペン類、芳香族系他、多くの化合物が検出されましたが、HSでは、殆ど化合物ピークを検出することができませんでした。両分析ともピーク(1)Cuminalが検出されています。このピーク面積を比較すると、MC:HS=130:1で、MCを用いることで、高感度に化合物を検出、定性することができます。

図:カレーパウダーの分析結果(TICクロマトグラム)

図:カレーパウダーの分析結果(TICクロマトグラム)

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