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O496

NMRにおけるHMQCスペクトル

NMRは、有機化合物の構造解析に有効な分析法です。NMRにて構造解析を行うにあたっては、水素と炭素の位置関係を調べていくことにより、解析が行われることが一般的です。その手法のひとつに、HMQC(Heteronuclear Multiple Quantum Correlation)と呼ばれる2次元NMR測定手法があります。このHMQCスペクトルにより、直接結合している水素と炭素を調べることができます。一例として、図1にケイ皮酸 cis-3-ヘキセニルのHMQCスペクトルを示します。HMQCスペクトルにおいては、直接結合している水素と炭素の交点にシグナルが検出されます。例えば、水素aと炭素A、水素bと炭素B、水素cと炭素C、水素dと炭素Dが直接結合していることが分かります。


なお、実際の構造解析においては、HMQCだけではなく、COSYやHMBC等のその他のNMR手法を併用して解析を行う必要があります。

ケイ皮酸 cis-3-ヘキセニルのHMQCスペクトル

図1:ケイ皮酸 cis-3-ヘキセニルのHMQCスペクトル

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