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P185

SEMによる破面観察

プラスチック成形品などの破壊現象を解析するには、破断面の組織や形態を光学顕微鏡(OM)で観察し、応力印加方向や起点などを推察します。

しかし、破面の凹凸や起伏が大きい場合や微少なクレーズの場合は走査型電子顕微鏡(SEM)を併用して、詳細な観察をすると明確な解析ができます。

以下にプラスチック成形品の破面観察例を示します。

観察物の破壊状況説明:2つの部品を噛み合わせて使用するプラスチック成形品に、側面図に記した方向に応力をかけたところ、接合部の突起部分が破損した。

図1:OM写真

図1:OM写真

図2:SEM写真

図2:SEM写真

SEM観察の結果から、プラスチック成形品はRの付いた試料上側から下側に向かって破壊したことが判ります。
また、破壊開始時は試料の延びを伴う延性破壊が起き、その後延びを伴わない脆性破壊で破壊したことが判ります。

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