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S0003

走査型オージェ電子分光装置(SMART-200)

1. メーカー・型式

アルバック・ファイ社製 SMART-200

走査型オージェ電子分光装置 (SAM)は、固体試料の微小領域(最小分析径:15nm、深さ数nm)における定性分析、半定量分析および元素の分布を調べる表面分析手法です。SMART-200は、8インチまでのウエハについて、ウエハ上の異物を直接オージェ測定できる装置です。

2. 装置の構成

3. 原理および特徴

オージェ電子分光法(AES)は試料に数kV〜25kVで加速した電子を照射し、オージェ効果により発生する電子の運動エネルギーを測定することにより、固体試料の微小領域(最小分析径:15nm、深さ数nm)に存在する元素について定性・半定量分析が可能です。原子番号の小さい元素ほどオージェ電子が発生しやすく、検出されるオージェ電子は試料表面より深さ数nmから発生したものを主体とするため、AESは試料最表面の微小領域における軽元素分析に強い装置です。また、AESは種々の測定領域(点分析・面分析・深さ方向分析)より選択して行うことができます。

装置の特徴を以下に示します。

  • (1) H,Heを除く全ての元素の分析ができる。
  • (2) 元素の二次元分布が測定できる。
  • (3) エッチング装置を用いることにより、試料の深さ方向の元素分析が容易に行える。
  • (4) ナビゲーション機能により、ウエハ上の異物を迅速に分析できる。
  • (5) 帯電中和銃(低速イオンビーム)を用いることにより、絶縁材料の分析がより容易に行える。

4. 主な性能、仕様、付属品

電子銃 FEタイプ
加速電圧 1〜25kV
最小分析領域 15nm
エネルギーレンジ 0〜2.5keV
分析室到達真空度 2×10-10torr
Arイオン銃の加速電圧 0.2〜5kV

5. 試料の形状、サイズ

  • 固体,粉末(直径25mm×高さ10mm以下)
  • ウエハ(直径8インチ以下)

6. 分析依頼時の留意点

  • 試料の取り扱いの際、試料表面の汚染に注意して下さい。
  • 真空中で揮発する試料は測定できません。
  • チャージアップの影響が大きい試料(絶縁物等)は測定できない場合があります。
  • 元素の組み合わせによっては著しく定量下限が悪化する場合があります。

7. 応用分野と分析例

(1) 異物分析 端子の微小変色領域の分析【圧着端子】
(2) ウエハ分析 ウエハ表面の汚染分析【Siウエハ上の異物・ウォーターマーク】
ウエハ上微小異物のマーキング(前処理) 【Siウエハ】
(3) 深さ方向分析 電池負極上皮膜(SEI膜)の深さ方向分析【LIB】
炭素繊維の深さ方向分析【SiC繊維】
(4) 元素マッピング 絶縁物の高空間分解能面分析【窒化ホウ素】
微小粒子上コート膜の均一性評価【SiO粒子】

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