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S340

TEMによる単層カーボンナノチューブの直径分布測定

透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の直径分布測定をご紹介します。

試料としてCNI社製のSingle As-Produced(未精製品)と、Single Purified(触媒除去精製品)を使用し、両者の直径分布を比較しました。マイクログリッド上に分散した試料の中で、孤立したSWCNTのTEM写真を撮影し、倍率補正を行った後に直径を測定しました(図1:写真はSingle As-Produced)*1。Single As-Producedを57本、Single Purifiedを53本直径測定した結果を図2に示します。

両者の平均直径や標準偏差に明確な差は認められません。一方、両者の直径分布の差に着目すると、Single Purifiedは1.0nm付近の直径を持つSWCNTが減少しており、精製の影響と推察されます。

図1:TEM写真

図1:TEM写真

図2:直径測定結果

図2:直径測定結果

*1 H. Yoshida, and S. Takeda, Phys. Rev. B 72, 195428(2005)

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