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S458

暗視野STEM像によるPt粒子の露出結晶面の解析

金属ナノ粒子を用いた固体触媒は、自動車の排ガス浄化、水素化反応、燃料電池など多くの分野で利用されています。触媒特性と触媒粒子表面の結晶面や原子の並びには密接な関係があると考えられています。そのため、触媒粒子の表面構造を評価することは重要となります。

ここではCs補正STEMを用いて、Pt粒子の暗視野STEM観察を行い、表面に露出した結晶面について調べました。

図1:Pt粒子の暗視野STEM像とFFTパターン

図1:Pt粒子の暗視野STEM像とFFTパターン

観察されたPt粒子の暗視野STEM像を図1-(a)に、この粒子のFFT解析結果を図1-(b)に示します。観察されたPt粒子は、原子の並びが明瞭に観察されており、ファセットを有する単結晶ナノ粒子であることが分かります。このPt粒子についてFFT解析を行った結果、Ptのfcc(face centered cubic:面心立方構造)で指数付けが可能であり、{002}面と{111}面の結晶面が露出した粒子であることが分かります。

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