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走査型プローブ顕微鏡（SPM）によるポリマーの機械特性測定例

走査型プローブ顕微鏡（SPM）の機能の1つにPeak Force Quantitative Nanomechanical Mapping（PF-QNM）がある。PF-QNMでは、表面形状像と同時に機械特性についての情報（弾性率・吸着力）を得ることができる。

図にポリプロピレン（PP）のPF-QNM測定結果を示す。2種類（バンド状とペレット状）のPPの断面を作製し測定に供した。左側はバンド状PP、右側はペレット状PPの測定結果で、それぞれ上段に表面形状像、下段に弾性率像を示している。形状はどちらも±20nm程度と大差無いが、弾性率は大きく異なっていることが分かる。このように、PPという同じ範疇にまとめられるものでも、様々な要因（分子量・分子量分布・立体規則性・非晶部量・熱履歴･･･）から生じる機械物性の差異を検出することができる。