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S500

TOF-SIMSによる用紙のインクはじき部の分析

インクはじきが発生した用紙の表面についてTOF-SIMSを用いて評価を行った例を示します。以下の図1に示すようなインクはじきの発生した不具合品と、正常品についてTOF-SIMSの2次イオン質量スペクトルを求めたところ、異常品より有機ケイ素系(Poly Dimethyl Siloxane:PDMSと予測)由来と考えられるピーク(m/z = 28Si、73C3H9Si、147C5H15OSi2)が特徴的に検出され、はじき原因成分の可能性が示唆されました(図2)。

また、シロキサン由来のピークであるm/z = 73C3H9Siの2次イオン像を求めたところ、不具合品では測定視野内で一様な分布である事が分かりました(図3)。

図1:インクはじきの様子(左:不具合品、右:正常品)

図1:インクはじきの様子(左:不具合品、右:正常品)

図2:各試料より得られた+2次イオン質量スペクトル(左:不具合品、右:正常品)

図2:各試料より得られた+2次イオン質量スペクトル(左:不具合品、右:正常品)

図3:各試料より得られたm/z = 73C3H9Siの2次イオン像(左:不具合品、右:正常品)

図3:各試料より得られたm/z = 73C3H9Siの2次イオン像(左:不具合品、右:正常品)

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