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S511

SEMによる三次元的な構造のEDS元素マッピングの比較

新規導入したブルカー・エイエックス製 XFlash®5060FQは、試料直上にEDS検出器を配置する事で、発生X線を高効率・高感度で検出でき、また、4枚の検出器を同軸に配置する事で、等方的に発生X線を検出できる。

そこで、新規導入装置と既存装置のエダックス製Genesis2000にて、三次元的な構造を持つ材料を用いてEDS元素マッピングの比較を行った。

材料は、市販のネジ(図1)を用いて、それぞれの装置にて、ねじ頭部の十字穴内部(深さ=約2mm)のEDS元素マッピング分析を行った。図2に、新規導入装置での結果、図3に既存装置での結果を示した。図2では、十字穴の底部に付着している異物の元素情報(Si, C)も明瞭に検出でき、短時間で良好な穴内部のマッピング像が取得できた。一方、図3では、立体障害により発生X線の検出強度が殆ど上がらず、十字穴内部の正しいマッピング像を取得できなかった。

図1:分析試料のOM像, EDSマッピング箇所SEM像

図1 分析試料のOM像, EDSマッピング箇所SEM像

図2:新規導入したXFlash®5060FQ を用いた分析

図2 新規導入したXFlash®5060FQ を用いた分析
分析条件:加速電圧15kV, 測定時間5min, 検出強度36000cps

図3:既存装置のエダックス製 Genesis2000 を用いた分析

図3 既存装置のエダックス製 Genesis2000 を用いた分析
分析条件:加速電圧20kV, 測定時間2hr, 検出強度88cps

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