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SE047

MIC(最小発育阻止濃度)測定(平板希釈法)

ここでは抗菌製品に使用される抗菌剤の効力評価方法である平板希釈法を紹介します。

まず、試験する抗菌剤とMueller-Hinton培地を混合し、シャーレに入れて寒天平板を作製します。この際、抗菌剤は種々の濃度のものを用意します。次に、この寒天平板に大腸菌、黄色ブドウ球菌などの菌液を塗布して培養します。

結果は、目視で明らかに増殖を示した濃度を耐性度、増殖を示さない濃度を感受性値(最小発育阻止濃度minimum inhibitory concentration MIC値)として示します。

対象になる物質

有機抗菌剤、無機系抗菌剤、天然系抗菌剤

実施例

以下に無機系抗菌剤について大腸菌と黄色ブドウ球菌で試験した結果を示します。培地に不溶な分散状態の無機系抗菌剤についても本試験は適用可能でした。

表1:MIC値の測定結果
試料 菌種 試料濃度(ppm) MIC値
(ppm)
3,200 1,600 800 400 200 100 50 25 12.5
A E.C.
S.A.
 







200
B E.C.
S.A.
 

±
±





800
C E.C.
S.A.
 







200
D E.C.
S.A.
 







800
E E.C.
S.A.
 







400
F E.C.
S.A.
±
±
±
±







>3,200
E.C. 大腸菌
S.A. 黄色ブドウ球菌
菌が増殖
± かすかに増殖または1〜数個の集落が認められる
菌の増殖がまったく認められない
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