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SE102

カールフィッシャー水分計

1. メーカー・型式

京都電子工業株式会社製        MKC-610  (電量滴定装置)
         MKA-610  (容量滴定装置)
         ADP-611  (水分気化装置)

2. 装置外観および構成図

装置外観および構成図

3. 原理

下記の化学反応を利用した測定方法である。

反応1) CH3OH + SO2 + RN ⇔ [RNH]SO3CH3 (RN=塩基) 
反応2) [RNH]SO3CH3 + I2 + H2O + 2RN → [RNH]SO4CH3 + 2[RNH] I
電量滴定法 ヨウ化物イオンを混合した水分滴定用試液の電解によりヨウ素を発生させ、電気量により水分を測定する。
容量滴定法 ヨウ素を水分測定用試液中に溶解させ、試料中の水と反応して消費されたヨウ素の滴定量より水分を測定する。
水分気化法 試料を加熱し、蒸発(気化)する水分を溶媒に捕集し測定する。

4. 主な仕様及び性能

項 目 MKC-610(電量滴定法) MKA-610(容量滴定法)
測定範囲 (1)水分量:10μg〜100mg (1)滴定量:0.005〜99.995mL
(2)水分量:0.1〜500mgH2O (カールフィッシャー試薬に依存)
(3)水分濃度:10ppm〜100%
測定精度 (1)水-メタノール1mgH2O測定時
   :相対標準偏差 0.3%以下(n=10)
(2)表示分解能:0.1μg
(1)容量:10mLビュレット
(2)吐出精度:±0.015mL、繰り返し性±0.005mL
項 目 ADP-611(水分気化装置)
加熱温度範囲 50〜300℃
付属機能 スキャンモード(気化温度探査機能)

5. 電量滴定法と容量滴定法の特徴の比較

項 目 電量滴定法 容量滴定法
試料の目安水分率 おおよそ1%以下 おおよそ1%以上
微量水分測定 不適(定量レベルにより可)
妨害反応への適応性
湿気の影響 受けやすい 受けにくい
試薬交換頻度 少ない 多い
力価評定 不要
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